個別株は一本の木に賭けるようなもの。当たれば大きいが、外れも大きい。期待値はインデックスと同じでも、結果のばらつき(分布)がまるで違います。だからこの記事では、あえて「30年で〇〇万円」という点推定は出しません。
【共通の試算前提】毎月3万円を30年間(拠出総額 1080万円)積み立てた場合の概算です。積立の将来価値は月次複利で FV = P×((1+r/12)^360−1)/(r/12)(P=3万円)で計算。課税口座は運用益に20.315%課税、NISA(つみたて投資枠)は非課税として比較しています。利回りはいずれも過去実績に基づく保守的な仮定で、将来を保証するものではありません。
期待値は市場平均と同じでも、結果の分布が極端に広く、中央値は市場平均を下回りやすいからです。
市場全体の平均リターンを年5%とすると、個別株の"期待値"も理屈上は市場平均に近づきます。しかし個々の結果は、大きく元本割れするものから数倍・数十倍になるものまで極端に散らばります。しかも研究によれば、市場全体のリターンの大半はごく一部の銘柄が生み出しており、多くの銘柄は市場平均に届きません。つまり「平均は市場並みでも、真ん中(中央値)は市場平均を下回りやすい」。だから責任をもって一つの数字を提示することはできません。
分散でリスクを消せているかどうか。個別株は個別銘柄リスクと行動バイアスを抱えます。
インデックスは数百〜数千銘柄に自動で分散され、1社が倒れても全体は揺らぎにくい。個別株はその分散が効かず、倒産・不祥事といった個別銘柄リスクを直接受けます。加えて、値下がり時の狼狽売りや高値掴みといった行動バイアスが成績を押し下げがちです。問題はリターンの期待値そのものより、"分布の広さ"と"人間の心理"にあります。
🌾 公平に見る:nullが合理的な場面
それでも個別株には、インデックスにない価値があります。配当・株主優待・経営への参加、そして「応援したい企業を持つ」という金銭に換算できない楽しみです。一つの考え方として、資産の大半は低コストのインデックス(コア)で堅実に育て、無理のない範囲の"遊びの資金"で個別株(サテライト)を楽しむコア・サテライト戦略があります。生活を賭けない範囲で楽しむ、が基本です。
本記事は特定の金融商品の勧誘・推奨を目的とするものではありません。試算は仮定の利回りに基づく概算であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
※利回りは過去の実績等に基づく仮定であり、将来を保証しません。実際の手数料・税・為替・分配・運用成果は商品や市場環境により変動します。金融商品には元本割れのリスクがあります。
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